ビジネスメールのマナー

ビジネスメールのマナー

メールは今やビジネス通信の中心的な存在になっています。
通信速度の速さや発信の手軽さでいうと、これほど便利な通信ツールはありません。
手軽なだけに、ついつい安易に送ってしまった先方に不快な思いをさせてしまうこともあります。
手軽な手段だからこそマナーを守って送ることが大切になってきます。
また、ビジネスメールは単に連絡手段というだけではなく、時には重要は営業手段にもなります。
円滑で気持ちの良いコミュニケーションにするため、ビジネスメールのマナーについて解説します。

状況に合わせてメール連絡を行う

メールはとても手軽なので、カジュアルな連絡方法と考えている人が少なくありません。
中には「メールで済ませるなんて失礼だ。」と怒る人もあります。
逆に忙しい人は電話を嫌う人もあります。
状況や相手をよく見極めることが大切です。
また、お詫び、お礼にかかわることはメールとともに電話や訪問が必要なことがあります。
仕事で迷惑をかけたとき、何らかの便宜を図ってもらったときには、その重大さによって

1)直接伺う
2)電話をする
3)メールをする

の3段階をしっかり使い分けましょう。
時には、取り急ぎメールをしてから伺ったり電話したりすることも必要です。

TO、CC、BCCの使い分け

メールは一通で送りたい本人にはTO、そのほかにも内容を理解してもらい人にCCやBCCで同時送信できます。
送るときに上司にCCを入れておけば受け取った人は、この話は上司にも通っている話だと認識します。
ただし、安易にCCやBCCを増やすとCCやBCCでメールを受け取る人は件数が多くて混乱してしまいます。
また先方がCCやBCCで他の人に内容を見られることを嫌がる場合もあります。
社内のルールに沿った対応をするようにしましょう。

件名を明確に

一人のビジネスマンが一日に受け取るメールの数は膨大になることもあります。
件名によって読む優先順位を決めている人もいることでしょう。
件名が不明瞭なメールは受け取る側には大きなストレスになります。
メールの件名は20文字以内で簡潔に具体的に記載しましょう。
日付、社名、プロジェクト名、イベント名などを記載するとわかりやすくなります。
また、「【お礼】」といった形で件名の冒頭にカッコで強調するのも、わかりやすくなるでしょう。

宛名の敬称を正確に

敬称にはいろいろな種類があります。
敬称の使い方を間違えるとメール全体が軽々しい印象になってしまいます。
目上、同僚、目下にかかわらず個人宛てのときには様を用います。
また、会社、部署など団体宛てには「御中」を用います。

「○○会社御中」とか「○○会社営業部御中」などと使います。
ビジネスメールの場合には、「○○会社 ○○部 ○○ 様」の並びになります。
個人名に様をつけるときには社名や部署名には御中は付けません。
また、先方に役職がある場合には、名前の前に「課長 ○○ 様」とするか、「○○課長」のどちらかにします。
役職名の後には敬称は要りません。
部署全体など複数に同時送信する場合には、「○○部各位」とします。
殿は同格か目下の人の個人に向けて使う言葉ですが一般的には様を使った方が無難です。

本文は分かりやすく

本文は分かりやすいことを最優先します。
難しい言葉遣いは相手を混乱させてしまうこともあります。
基本文章としては、5W1Hを明確に記載するとわかりやすくなるでしょう。
また、要件や項目が複数ある場合には箇条書きにすると明確になります。
ただし、箇条書きだけのメールは無機質になりがちで、冷たい印象を与えてしまう場合があるので、箇条書きの前後には適宜コメントを書き添えましょう。

返信が必要な時には具体的な期日を明確に

先方に返事をもらわなければならないときには、返信期日は明確な日付を示しましょう。
「できるだけ急いで」という、曖昧な表現はトラブルやミスの原因になります。
また、目上の人に返信を依頼するときには、「お忙しいところ恐れ入りますが、○月○日までにお返事をいただきますようお願いいたします。」などと書き添えます。

差出人記名(署名)は定型パターンを作っておく

メールの最後に自分の氏名を記載します。
名刺のメール版のようなもので、一般的に署名と呼ばれるものです。
基本的な記載事項は下記の通りとなります。

1)会社名、部署名
2)氏名(必要に応じて読み仮名も記載)
3)住所
4)電話番号(会社、携帯)
5)ファックス番号
6)メールアドレス
7)会社HPのURL

■署名の例1)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○○○○○○株式会社
○○部 ○○ ○○(名前)
■住所 :〒123-4567 ○○県○○市○○○○○○
■ URL  :https://www.xxxxxxx.xx/
■ Mail :info@xxxxxxx.xx
■ TEL/FAX:03-xxxxx-xxxxx 平日10:00 – 18:00(土日祝休)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○○○○○○株式会社 ━

■署名の例2)
***********************************************
○○○○○○株式会社
◇ 〒123-4567 ○○県○○市○○○○○○
  ○○部 ○○ ○○(名前)
◇ Mail :info@xxxxxxx.xx
◇ TEL/FAX:03-xxxx-xxxx
***********************************************

細かい資料や地図、画像は添付する

文章で説明しにくい図表や細かいデータ、画像などは添付します。
添付したファイル名や概要(内容)、添付したファイル数をメール本文に記載すると親切です。
その時、そのデータにウィルスに感染していないか十分気を付けましょう。

避けたほうがいいフレーズ

よく使われている言葉でも、先方に失礼だと受け取られる言葉があります。
メールは後々まで残ってしまうので、極力失礼になる言葉を避けましょう。
下記によくあるパターンを紹介いたします。

1)・ご苦労様です。
目下の人に使う言葉です。
「お疲れ様です。」なら上下関係なく使えます。

2)・参考になりました。
一見誉め言葉ですが「参考程度か」と受け取られることもあります。
「大変勉強になりました。」の方が安心して使える言葉です。

3)・了解しました。
わかりましたという意味ですが、目上の人には失礼な言葉になります。
「承知しました。」の方が無難な言い方です。

4)・御社
話し言葉の中では先方の会社を御社といいますが、文章では「貴社」とします。

まとめ:送信相手に不快感やストレスを与えない文章を心がけて要件を伝えよう

メールは便利ですが、気楽に考えて安易に送ってしまっては大きな失敗につながることもあります。 送信したメールは取り消しができないので、後々まで残り注意が必要です。 最初は面倒でも細かいマナーやルールをしっかり守って、先方に不快感やストレスを与えないことから始めましょう。 慣れてしまえばそれほど難しいものではありません。 うまく使えば、自分や品物を売り込むのにとても便利な営業ツールになります。

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